THEL
戦術高エネルギーレーザー砲。
KRVやMBTに搭載されている低出力のものは、対人攻撃や対地・対空迎撃に使用される。
スタンダード・フレックス・コンセプト
2030年代以降のKRVはスタンフレックス概念に基づき設計されている。これは各ユニットをモジュール化して換装や更新を容易にすることで、SLEPの省コスト化を図ったものであった。
モジュールの規格は各国によって異なっており互換性は無いとされているが、PMCや非正規武装組織などでは規格外のモジュールを違法改造して無理矢理セットアップするノウハウが出回っており、メーカーもそれを黙認している。
スマート素材
建築物や大型機材などにも導入されている自己修復能力を持つ素材。電力や圧力などを加えることで同一の分子構造の物体と結合する。
装甲などの単純で均質な構造体はもちろん、コンピュータの配線なども自律的に修復することができる。
KRVは車両に比して部品の疲労速度が早いため、運用コストを可能な限り押さえるべく、スマート素材が多用されている。
アクティブ迷彩
視覚的に透明化する技術。もちろん熱線暗視装置やレーダーは無効化できない。
KRVの装甲に塗布されているスクリーン塗膜もアクティブ迷彩装置の一種である。
水分や衝撃に弱いため、基本的には駐機状態でのみ使用する。
バッテリー
KRVのフレームは可逆式燃料電池を内蔵しており、これが主な動力源となっている。
KRVは、駆動部やジェットエンジン、そしてコンピュータなどといった、大電力を要する機材の集合体であり、アビエイターは常にバッテリーの容量に注意を向ける必要がある。
充電設備が使用できない状況に備え、KRVには回生装置や太陽光発電機、電熱変換発電機、大容量キャパシタなどのフェイルセーフシステムが搭載されてはいるが、電力の過剰消費を招く機動を不用意に行うことは厳に慎むべきである。
AIDE(人工知能型開発環境)
プログラミングレスの対話型開発環境。大手検索エンジンが提供するサービス。
スニペットの組み合わせでシステムの仕様を生成し、それを元に人工知能がプログラミングを行う。
人間の手でコーディングを行うよりも遥かに低コストでシステム開発を行うことができる。
ただし生成したプログラム内部には非公開のトラッキングコードが混入されており、機密情報の漏洩というリスクも有している。そのため、軍事用途のプログラムは基本的に昔ながらのハンドメイドで作成されている。
アビエイター
史上初めて実戦にKRVを投入した海外自衛隊は、米海軍の影響を強く受けており、KRV操縦士をパイロットではなくアビエイターと呼称していた。
現在では、KRVの普及と共にアビエイターという呼び方も世界各国で定着している。
KRVの操縦は心身への負担が大きいため、現役アビエイターとしての寿命は三十歳前後までであると言われている。
アビエイタージャケット
KRVは兵科の上では車両の扱いではあるが、その操縦感覚は航空機に近い。
戦闘機動時のアビエイターは10G近い加重に晒されることもあるため、まともにKRVを運用するのであればアビエイタージャケットの着用は必須となる。
パワーアシストや防弾機能を備えているものもある。