Regalia Transition War Modulate Chronicleとはスギサワがなろうとかで連載している厨二SS作品群のシリーズ名です。
戦争とか政治とか貧困とか、みんながわくわくするものを描いていきたいなあと思ってます。
よろしくお願い致します。
序章
人類史は壮年期を迎えたとする説がある。
がむしゃらに領土を求め、資源を浪費する無軌道な時代は終わった。人類は己のポテンシャルを弁え、手が届く世界の限られたキャパシティを慎重に見定めながら、息切れを起こさない程度のペースでゆっくりと歩き続ける時期に到達したというのである。やがて訪れる老年期、そしてその後の死期までの長い道のりを、踏みしめるように進んでいくのだ。
この説は、生物学的にも社会学的にも根拠の無い、寓話の域を出ない与太話であったが、長らく続いた大規模な世界戦争に疲れきった人々からは平和への切実な祈りと共に支持されることとなった。
しかし、それは誤りである。欺瞞である。
時代は、国民を総動員した国家間戦争から卑小な武装勢力間での仮借なき生存競争へと、新たな戦局にシフトしただけなのだ。
21世紀初頭における非対称戦争の産物である人型機動兵器KRVは、この時代に至りついに主力兵器の座を獲得する。かつて特殊な支援システムの一部として大国で細々と運用されていたKRVは、時代の要請により膨大な機種が製造されることとなり、今やありとあらゆる勢力へ無尽蔵に供給されていた。
これは、戦火の中に飲み込まれていった無名の巨兵たちの、ありふれた闘争と死を描いた歴史の断章である。
本編(小説家になろう): https://ncode.syosetu.com/s1546f/
来たるべき時代。現代の延長線上にある未来。
紛争地帯と化した日本に生きる個人傭兵“立木”は、安定した生活を手に入れるために、大手PMC“シンプレックス”への就職を目指していた。
そんな折、彼は不本意にも幼い難民の姉弟を拾い、庇護することになってしまう。
さらに、自衛軍の反乱分子“夕映会”から追われている若い男女をも保護する羽目になり、立木の人生設計は大幅に狂ってしまうことになったのであった。
激動の時代の片隅に生きる人々の、日々の苦闘や生活の中の小さな喜びを綴った物語。
本編(小説家になろう): https://ncode.syosetu.com/n4648fm/
山中の廃墟に身を潜め、人でありながら獣のように生きる傭兵、“狂犬”御手。
彼はその日、同業者“立木”の心臓を簒奪せよという不可解な依頼を受ける。
世界の核心に迫る陰謀の渦中にありながら、台風の目のように何も知らず、何も見ず、ただ心のままに暴威を振るう若い傭兵の、奇妙な戦いを描く。
本編(小説家になろう): https://ncode.syosetu.com/n3913fp/